西表島に生息する「イリオモテヤマネコ」の生態について知る
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イリオモテヤマネコは1965年に西表島で発見されたヤマネコで、ベンガルヤマネコの亜種に分類されます。発見される前、今の名前が付くまでは「ヤママヤー(山にいる猫)」や「ヤマピカリャー(山で光るもの)」「メーピカリャー(目がぴかっと光るもの)」などと呼ばれていました。4月15日は1965年にイリオモテヤマネコが新種と公表された日で、竹富町が「イリオモテヤマネコの日」と定めています。
ヤマネコは肉食獣で、西表島のような面積の狭い島に生息しているのは世界的に見ても稀少ですが、この小さな島を生息域とした秘密は「さまざまな生きもの」でした。通常のヤマネコはネズミ類やウサギなどを主食としますが、イリオモテヤマネコは鳥類や爬虫類、甲殻類などさまざまなものを捕食するため、島の食物連鎖の頂点に君臨しています。
近年ではイリオモテヤマネコの数が100頭前後にまで減ってきていることから絶滅危惧種に分類され、保護活動が行われています。しかし、個体数の減少は止まりません。原因は様々ですが、土地開発による生息地の破壊や交通事故などが挙げられています。
イリオモテヤマネコは基本的に森の中に生息しており、夜行性で特に日暮れ時や明け方に活発に動きますが、時に昼間に動くこともあります。ドライブ中にイリオモテヤマネコを目撃することも稀にあり、行動が活発になる夜明けなどには道路に飛び出してくることもあるため、現在は道路標識やゼブラゾーンなどの対策が取られています。
西表島にはイリオモテヤマネコだけでなく、多くの生物が道路を歩いていることがあります。旅先に運転では、スピードを落として安全運転を心がけるようお願いします。