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投稿日:2023/09/06

久松五勇士 

  • 宮古島

宮古島の5人の英雄「久松五勇士」

宮古島の観光名所のひとつ「久松漁港」は、初心者でも楽しめる釣りスポットとして知られていますが、宮古島の英雄「久松五勇士(ひさまつごゆうし)」の記念碑が建てられている場所でもあり、歴史好きなら一度は訪れておきたいスポットです。
久松五勇士は、長い間人々の間で語り継がれてきた宮古島の英雄です。その英雄は、松原村の垣花善、垣花清、与那覇松、与那覇蒲、久貝原の与那覇蒲与(松原村の与那覇蒲とは同姓同名の別人)5人の漁師。彼らは1905年の日露戦争の際、欧州から派遣されたロシア海軍のバルチック艦隊が、宮古島東方から日本本土に向けて北上するところを発見しました。敵艦隊の通過を軍令部に知らせる必要がありましたが、当時、宮古島には電信施設がなかったため、5人は電信施設のある石垣島を目指します。嵐の中、手漕ぎの小舟(サバニ)で一昼夜をかけて170km離れた石垣島を目指した久松五勇士は、無事に石垣島の郵便局から「敵艦発見」の報を打電することに成功。その後日本海軍はバルチック艦隊を迎え撃つことができ、日露戦争に勝利したのですが、実は彼らが打った電報が連合艦隊に届いたのは信濃丸の「敵艦見ユ」の報告から1時間後。結果的に彼らの情報は役に立つことはなく、当時は評価されませんでした。
この事実が世間に認知されるようになったのは、昭和初期のこと。中等学校用の国語教科書「純正国語読本」に「遅かりし1時間」として掲載され、ようやく彼らの偉業が認められたのです。
久松五勇士はその後、沖縄県知事から顕彰され、時の人となりました。1966年には、久松海岸にサバニを5本の柱で支えるモニュメントの石碑が建設され、現在でも節目には記念事業が行われています。
そんな久松五勇士は、お菓子としても販売されています。製造するのは、宮古島のご当地パン「うずまきパン」の製造を行う創業60年の「富士製菓製パン」。宮古島産の黒糖を使用した小さなバームクーヘン生地の中にバタークリームがたっぷりと詰まったお菓子で、素朴で懐かしい味わいが楽しめます。
5個入り、10個入りと15個入りとあり、空港で購入することができるので、宮古島のお土産にいかがでしょうか?

ライター/舘 幸子
Photo by M.mori Photo by M.mori
Photo by M.mori Photo by M.mori
写真提供/株式会社富士製菓製パン 写真提供/株式会社富士製菓製パン
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