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安里屋クヤマ生誕の地 【竹富島】

  • 八重山
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竹富島の絶世の美女―安里クヤマの生誕の家「安里屋」

集落の中の一軒に白い標柱と石碑が建てられた民家があります。家を囲う石垣に鮮やかなピンク色のブーゲンビリア、赤瓦の屋根を持っている普通の民家ですが、民謡「安里屋ユンタ」により広く知られた女性「安里クヤマ」の住んでいたという家です。

安里屋クヤマは実在していた人物であり、1722年から1799年まで生きていた女性です。彼女がなぜ民謡として歌われているのか。それは彼女を体現する”才色兼備”という言葉にありました。

クヤマは1722年、竹富島・安里屋にて生まれた”絶世の美女”として広くその名が知られました。16歳のころ、首里の王府から派遣された目差主(みざししゅ)と呼ばれる役人に一目ぼれされ、賄い方(島妻)になって欲しいと求婚されました。それに対しクヤマは「私は与人(ゆんちゅ)の賄い女になります。目差主は嫌です。」と求婚を拒んだそうです。

その後クヤマは言葉通り、16歳で与人の賄い女になり、寵愛を受けて竹富島の一等地を与えられたと言います。その一方大変働き者であり、現在の安里屋の石垣は弟と働き勝負をしながら積み上げたともいわれています。与人が島を去った後、生涯独身で暮らしながら、島の貧しい家の子供たちの面倒を見た聖女としても伝えられています。民謡「安里ユンタ」は竹富島の水牛車観光のガイドが唄い、クヤマのことを紹介してくれます。水牛車で観光する際は、その唄に耳を傾けながら思いをはせてみるのはいかがでしょうか。

写真提供:安井 進之助

竹富東港から徒歩13分

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