【世界遺産】座喜味城跡_沖縄本島
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独自の技術を用いた要塞のお城
座喜味城跡(ざきみじょうあと)は、世界遺産だけではなく『続日本100名城』にも選ばれた、築城の名手として名高い読谷山按司の護佐丸によって15世紀初頭に築かれたといわれる城(ぐすく)です。
首里城跡などと共に、2000年12月に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されました。
座喜味城跡の、どこか西洋の様式を思わせるアーチ門は沖縄に現存する最も古いアーチ門と言われています。
屏風にもたとえられる城壁は、国頭マージと呼ばれる粘土質の赤土の上に築かれています。なだらかで優美な城壁の曲線と幅の厚みは、戦のためだけでなく、弱い地質を補って崩れにくい構造にするための工夫でもありました。
標高125メートル程の見晴らしの良い高台に建ち、残波岬や恩納村、晴れた日には慶良間諸島や那覇市内も一望できる絶景ポイントです。
日本軍が高射砲陣地を構築していたため、戦争でひどく破壊され、その後1974年までは、米軍基地ボーローポイントの通信基地となっていました。
沖縄返還を機に城壁の調査と再建が行われ、通信基地の退役軍人が驚くほどの美しいグスクとして蘇りました。
城内は、敵をあざむいて攻撃を加えるための「武者隠し」といわれる、奥へ導かれるように見え、そこを突き進むと行き止まりになる通路があります。
また、波打つように大きくせり出した正面の城壁は、身を乗り出さなくても下の様子が見え、多方向からの攻撃にも有利だったようです。
座喜味城址は整備が行き届き、琉球松の林や芝生広場など、のんびりお散歩できるスポットが広がっており、地元の人の憩いの場所としても愛されています。
2018年6月、併設の(旧)歴史民俗資料館・美術館が統合され、読谷村の歴史や民族をテーマ別に展示、座喜味グスクの発掘調査で出土した貴重な遺物が展示されている、世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアムとしてリニューアルオープンしました。
座喜味城跡の観覧は無料ですが、世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアムは有料です。