喜宝院蒐集館【竹富島】
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島の歴史を語る民俗資料館「喜宝院蒐集館」
喜宝院蒐集館とは、島の最南端にあるお寺「喜宝院」に併設された竹富島の歴史民俗資料館です。ここには美術工芸や民具などおよそ4,000点が展示されており、その一つ一つは竹富島の歴史を静かに語ります。このうち、竹富島の伝統的生活用具842点が「竹富島の生活用具」として2007年3月7日に登録有形民俗文化財に登録されました。
資料館の中はショーケースに入れられた展示物、天井の梁沿いには八重山の各祭りで使用されるお面がずらりと並んでいます。奥にはわらや竹で編んだかごや農具などが展示されている展示室のほかに、日本最南端の寺・喜宝院の祭壇が見えます。蒐集館でも特に貴重な資料とされている藁算をはじめ、琉球王朝時代から明治時代にかけて徴税の通知や家同士の通信手段として用いられたとされるカイダー字(象形文字)、B円と呼ばれる軍票、今はもう無い沖縄たばこの銘柄など、様々な時代背景が思い起こされるものが沢山展示されています。
この資料館は当時の住職が少年時代から個人で収集していた竹富島の民芸品や生活用品を展示するために私設された民俗資料館です。また、蒐集館では官庁から竹富島の歴史や文化についてお話を聞くことができます。1人の住職の手で集められた4,000点の展示物に囲まれながら、竹富島についての歴史文化を感じてみてください。